
文化住宅とは関西地方で主に1950~60年代の高度経済成長期に建設された集合住宅の呼称。瓦葺きの2階建て木造集合住宅の関西特有の呼称。1-2階の繋がったメゾネット、あるいは各階に長屋状に住戸が並んだ風呂なしアパートを指す。文化住宅に入居する方々は、年金生活者、生活保護者、不安定雇用の方々が多い。平均的な年齢層は高く、入居者としての属性は良いとはいえません。門真市、大東市、守口市が大阪府の3大文化住宅地帯と言われてます。
企業城下町
故松下幸之助氏が1918(大正7)年に大阪市で創業した松下電器は、社業の拡大に伴い、1933(昭和8)年に門真市に新しい本社と工場群を建設した。大阪市の北東、「鬼門」にあたるため、当時、この地域に進出する企業はなかった。松下氏は「東北方向が鬼門なら、日本の地形はどこも鬼門ばかり」と、「迷信打破」を訴えて、進出を決めた。70年代に入ると松下は門真を生産から研究開発の拠点へと切り替えていく。バブル期以降は工場の海外移転が本格的に進み、下請け工場は激減した。


とりわけ企業城下町だった門真の地盤沈下は著しく、工業の海外シフトや不況の影響で地域経済は衰退、さらに当時の労働者移民が一斉に高齢者となり国保や生保といった福祉予算で首が回らず市政を圧迫し続けている

かつて20~30代の世帯で埋まった文化住宅も築後30~50年。高齢者が目立つようになった。
門真市 76%
全国平均 90%
徴収できた保険料の割合を示す「収納率」の0数字だ。市町村別にみると、門真市は全国最下位だ。駅前には大型のマンションなどもあるが少し離れると門真ならではのボロ木造住宅が密集する下町風景が現れる。潰れたお好み焼き屋が1階に入っているこの木造二階建てアパート、オンボロ具合が凄まじい。いわゆる「文化住宅」の走りであろうか。門真駅西側、栄町あたりの街並みの寂れぶりも、西成区周辺の風景を彷彿させる。パナソニックの関連で働く工場労働者の移住が盛んだった頃に次々作られた文化住宅だらけの街並みがそのまま残っているのである。
空き家問題
住み主のいないまま放置されている「空き家」が、全国で増加傾向にあることが問題になっています。総務省の2008年調査では空き家の総数は757万戸で、空き家率は13・1%に達しており、賃貸向けではない個人住宅でも約270万戸を占めています。2013年の調査は現在進行中ですが、高齢化や人口減少傾向などから「今後も増加する傾向は続くとみている」(国土交通省)といい、国や自治体も対策に本腰を入れ始めています。
空き家はゴミの不法投棄のたまり場になったり、放火など犯罪の温床になる心配があるほか、大震災などが起きた場合、倒壊して周辺住民の避難路をふさぐといった問題も指摘されています。総務省が5年ごとに行っている「住宅・土地統計調査」によると、2008年の空き家数は1988年の約2倍に増加しており、都市部でも地方部でも同様に増加傾向にあります。