市民参加による都市再生の
永遠の工事現場。
市民参加による都市再生の
永遠の工事現場。
りっぱな広場がないのが日本の都市の優位性
地域の公共空間としての創造住居(ホームエレクトロニクスカフェ)
大阪地方東部にあるカダモ地区は、民間による行政区分とは異なる地域統合(リージョン・インテグレーション)により生まれた。地域やモノづくりの再生アートにおける情報・思考・行動のシェアを目的とした、多層なオンレイヤーによる"パブリック・スフィア=公共圏"である。このカダモ地区には名所や名だたる観光資源もないが、地区周辺には世界的に有名なシャープや象印、タイガー魔法瓶といったエレクトロニクスメーカーが存在する。カダモ地区は世界に誇る家電産業のメッカとして、周辺には技術レベルの優れた中小の工場を配す一大インダストリアル・ゾーンだ。このカダモ地区において、最近ではカダモが世界に誇る「創造住居」を巡る地域密着型ツアーが人気を集めている。創造住居はホームエレクトロニクスカフェとよばれ、ギャラリー、ミュージアム型、ワークショップ型、ホームステイ型など様々なバリエーションがあり、近接の国際花博記念公園やなみはやドーム、周辺の町工場や商店街などにも世界から多数の人が訪れる。
門真市街地区では、もともと田園があったところに工場が入ってきて、その周辺に社宅や文化住宅、飲食歓楽が無造作に乱立し、非常に重層したごちゃごちゃした市街地になっていました。都心に近い立地ですからここを再生するのに、普通であったら、クリアランス型の再開発を選択しても全然おかしくないエリアです。しかし、この地区再生のユニークなところは、逆にごちゃごちゃいろいろあったという状況を逆手にとり、用途混在、職住近接の町へとグラデュアルに、決してクリアランスせずに、住民の手による「永遠の工事現場」として少しずつ再生させようと試みられていることです。日本の全ての地域でも全く同じ構造の問題があり、今なんとかしないと地方に残っている独自の文化や素材がなくなり、グローバル化の中で日本が誇れる独自のコンテンツは何もなくなってしまうという強烈な危機感を持った訳です。それはこれまでの日本経済のパラダイムを変えることでもあるので、国や企業の既存の仕組みに任せているだけでは進まない。気づいた市民一人一人が動くしかない。
市民参加による用途混在と職住近接の、
スタートアップ地区。
では、どうやって公共空間をつくっていくのか。一般的には建て込んでいる稠密な市街地の中で、クオリティの低い建物を壊しまして、そこに小さな広場をつくる。その近所のカフェにテラス席を出してもらう。そうすると、ここに人の集まりができる。建物を新しく作るのではなく、逆に既存建物を引き算して公共空間を穿ち、都市を再生しようという戦略になります。それも、やはり「スクラップ・アンド・ビルド」です。カダモ都市再生は「スクラップ・アンド・ラブド」。「改修して生かせる既存建物は活用する」。これが疲弊地区再生を支えている考え方です。広場のために建物を壊すという発想ではなく、また、大手ゼネコンに委ねるのではなく、自らのハンドメイドによるリノベーションやコンバージョンによりパブリックな創造住居にアップサイクルすることが、都市再生になり、雇用や産業につながることになります。
I. State of the Global Environment and Key Challenges
II. Becoming a Leading Environmental Nation for a Better World
III. Eight Strategies to Be Implemented as Priorities in the Next One to Two Years
ArTU
KADAMO
reD HOUSE Gallery
The art that is re-conscious gathers in KADAMO/JAPAN.
On earth what begins here?
2230
mohe
project
Human lights,Environment,Community,Public goods
BECOMING A LEADING ENVIRONMENTAL NATION
IN THE 21ST CENTURY:
JAPAN’S STRATEGY FOR A SUSTAINABLE SOCIETY
(Tentative Translation)
State of the Global Environment and Key Challenges
KDEP:Kadamo Development & Environment Program
Declaration of Miniature earth city
「リノベーション」という言葉を聞いたことがありますか?
中古物件を改装・改築して住むことです。自分たちの暮らしの理想に合わせてデザインや間取りを自由に設定し、作り直していきます。もちろん、まだ使えるものはきちんと使う、という考え方が前提です。
ヨーロッパでは、古い建物を何代にも渡って、時代にあった内装に変えながら住み続けている住まいをよく見かけます。これからの時代、環境にもやさしく合理的な住まい方として、いまある建物を再利用して住む、という考え方が、日本でももっと広まってもいいはずです。
コンバージョンとは?
建物の用途を変更すること。都市部でオフィス床の供給が過剰になり、空きオフィスが増加していることから、オフィスビルを集合住宅などの居住用建物に改造するコンバージョンが注目されています。法規上や資金調達の問題などは様々ですが、諸外国の大都市では、都市経営の1つの手段としてコンバージョンが政策誘導されており、事例も多いです。ようやく日本でも工事例が現れ、従来、住宅では一定の割合の窓が必要でしたが、条件を満たせば採光条件を緩和するなどの措置を国土交通省が進めており、コンバージョン促進の環境が整いつつあります。